経営事例その3
銀行から紹介された介護施設(サービス付き高齢者住宅)です。金融債務の支払いをストップ中、創業者の旦那さんが死亡し、奥さんが承継していました。施設訪問しヒアリングしているところで、なんと、入浴は外部のデイサービスを利用してるということ。つまり入浴加算が取れないわけです。すばらしい入浴施設をお持ちですが、アスクルのコピー用紙が積んでありましたね(遠い目)。倉庫になってました。。。
理由をお聞きしたところ、職員が大変だから(大変だというから)外部に委託してるということ。。。
「アホか」と。
「入浴介助が大変で何が介護じゃ」と。
思いましたけど、ぐっと言葉を飲み込むのが大変でした。
これは職員の意識を変えるところから始めないとイカン、と思い、夜勤が不足(正確には職員が夜勤をやりたがらない、夜勤は大変だといってるという社長談)で社長自ら夜勤している、ということから、ひとまず弊社の職員を送り込みました。当然弊社の職員はバリバリなわけです。バリバリを背中で見せるわが社の職員、「かっこいいわー」と思っていました。職員の意識を変えつつ、「売る」か、というのが方針。
結果、社長から、もう一度職員の可能性にかけてみたい、というナゾのコンサルティングを中止するご連絡を受けました。職員がバリバリの弊社職員を見てビビッたようで、それで社長に泣きついたのが実態。
これ、ド素人の経営者が職員を甘やかしてしまった事例、まったく現実が見えていませんでした。こういう人は区切りがつけられないのかもしれませんが、うーん、利用者さんのことを考えてほしいんですよね。あんたの甘さは甘やかしてるだけで職員のためにならないよ、と。大切なのは利用している利用者さんじゃないの?と。
大切なのは、そこで利用している利用者さん、だってそこで生活してるわけですよ。生活基盤が安定しないのは、ものすごいストレスだと。だとしたら、利用者さんにとって何が大切なのかは明確で、事業の継続ですよ。だとしたら、「売れ」ということなのに、残念ながらこの施設は閉鎖しました。。。
「売れ」は乱暴にみえますが、利用者目線ですよ大切なのは。利用者目線から「売れ」なのです。それがわからない人には怒りを覚える熱すぎるコンサルタント@副理事長でした。
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