経営事例その8
北関東のとある社会福祉法人です。事業を承継したい、と。私どもが引き継ぐ前提で、施設に訪問し、業務の査定を行いました。
アベノミクスです。働き方改革の先取りです。食堂のおばちゃんや掃除のおばちゃんの年収が700万円です。年収が高いのはそれはすばらしいことです。一方適切な対価もあるはず。社会福祉法人は介護保険導入前の措置費の時代は、準公務員扱いで、賃金は公務員の賃金テーブルを使ってることがあります。そうすると、年収700万円の掃除のおばちゃんが出来上がるわけです。
一応、高い給与が悪いとはいいません。しかし、この法人さんは、耐震に問題がある老朽化した施設を建替えるための内部留保がまったくありませんでした。。。
手元にお金があるから、配ってしまったんですね。ある意味いい人です。自分の懐にいれなかったのですから。あるいは、懐に入れた後で配ったかもしれませんが。長期的に建替えや大規模修繕で大きなお金が必要になるのにもかかわらず。
結果、私どもは引きました。この法人さんは、今でも耐震基準が従来の旧耐震基準のまま経営を続けています。
経営には、短期、中期、長期の視点が必要というあたりまえの事例でした。
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