理事長ブログ

介護事業者の倒産と事業承継その2

前回ワタシは、

次回はこの倒産へ至るプロセスで、何をすれば不死鳥のごとく復活することができるのか、可能な手段を考えてみましょう。

といいました、が、ワタシ、金融機関で融資や再生支援を行っておりましたが、テクニックではないな、と。

というか、介護事業の経営者の皆さんは、事業が厳しくなってきたら、どうするんですかね?思いつくのは、税理士さんに相談するとか。でも、税理士さんって、介護のこと知らないし、そもそも税金を計算する人ですからね、、、

税理士さんからコンサルタントを紹介いただく、ということはありうる話、一方介護に精通したコンサルはどれだけいるかですが、、、

商工会議所とか、県や市の経営相談に行く。これはありうる話ですね。

銀行の担当に話すのは、リスキーです。経営悪化で、取立てモードにスイッチが変わるかもしれません。

ちなみに、私たちNPOでも経営相談を受け付けます。介護事業やってますので、一応業界には精通しておりますし、金融機関経験者などの専門家もおります。

さて、いい相談相手ができたとして、その次が重要です。

まだ何とかなる、とか思わないこと。なんともならないからこうなってるのです。

やるならやる、先延ばしは厳禁です優柔不断は傷口を広げるだけです。

サービスはタダだと思わない。お金払ってでもお手当てをしましょう。行き詰って破産するとしても、破産手続きの費用がないと破産できませんよ。破産手続きで裁判所に支払う金額は最低70万円、そのほかに弁護士費用がかかります。

さて、破産を回避する有力な方法として、他の事業者に事業を売却、譲渡する、という方法があります。これも、決断する時期によりますが、遅ければ遅いほど価値は下がります。価値が出る、つまり譲渡するのに対価のお金がもらえるケースは少ない、と考えたほうがよいと思います。

自分の車を売却して、あわよくば100万円くらいで売れるかな、と思ってたら、処分費用を10万取られたみたいな感じとか、今処分しないと、法律がかわって、処分費用が200万円になります、みたいな話でしょうか、微妙なたとえですいません。

早めのお手当ては経営者のためだけではありません。つまるところ、破産になれば利用者さんに迷惑をかけるし、給与遅配、未払いなどになれば、がんばって働いている従業員にしわ寄せがきます。そうならないためにも早めに対策を取りましょう。

繰り返しになりますが、NPO全国生活支援機構では金融機関出身者、法律、財務、不動産など各種専門家がいます。私たちも介護事業を行っておりますので、同業で相談しづらいかもしれませんが、逆に同業であるがゆえに介護業界の内部事情に精通しています。守秘義務は当然遵守しますので、何かございましたら、お気軽にご相談ください。地域の事業者の経営状況を向上させることも、私たちのミッションである、地域の福祉に貢献する一つだと考えています。

今回のコラムは社会福祉士で金融機関で医療介護業界への融資を行っていた本NPO副理事長が担当いたしました。今後も、高齢化社会で直面する問題について、知っておきたい豆知識をコラムとしてご提供しようと思います。ソーシャルワークの一助になれば幸いです。

結グループ(NPO全国生活支援機構)は地域の生活を支えることを目的とした団体です介護はもちろん、税務、法務、不動産などの専門家がおり、地域の生活支援のお手伝いをしております。詳細で具体的なご相談はそれぞれの有資格者にいただく必要がありますが、「どこに聞いたらいいかわからない」、「何をしていいかわからない」などお困りごとがありましたらご相談ください。

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